償いと試練編㊿

 日々の生活に起因する不安に押さえつけられ、神との通信経路が遮断されていた彼にとって、その不安が自分の霊を何ら傷つけるものではない単なる幻であると確証するに至ったとき、その歓喜と感動の涙とともに脳内に神経伝達物質が大量放出し、それによって松果体が反応し、霊界との通信経路が一気に開かれるとき、彼の側に常に待機し救援しようとする霊の言葉が彼の中で鳴り響きます。

 それは、以前彼に「謙虚であれ」と教えたその声と同じです。

 「苦しむあなたは人に救われたのだから、同じように人を救いなさい。」

 

 彼らが物質を追い求めるのであれば、まずはその物質欲を満たしてあげることです。そうして彼の魂が安定し視野が開かれ、その進化向上に資するのであればそうすべきです。

 会話をして、彼を慰め、彼の魂が安定し、その結果、彼の魂の向上に資するのであれば、そうすべきです。

 物質欲を満たすのみで、魂に何らの影響を与えないのであれば、その体験はどうでもいいのです。