そういえば、こんな絵本があった。この地上には、ふと目をこらすと霊界からの通信記録が所々に散見されて、この絵本も明らかに真理を含んでいたので概要を記録しておいた。
守護霊の姿をわかりやすく説明しています。
ちいさなクマは、おばあちゃんクマと二人暮らしだった。
おばあちゃんクマが唯一の親族だった。
おばあちゃんクマが死に、ちいさなクマはひとり取り残された。
あまりのショックに涙を流すこともなかったちいさなクマは、おばあちゃんクマの遺品であるメガネを常に付けるようになった。
メガネは度が合っていないので、これをかけている間、クマは周囲のものを見ずに済んだ。
やがて、クマの視力自体が弱くなっていった。
ちいさなクマは食欲もなく、何も食べられなかったのでどんどん痩せていった。
そんなクマの家の前には、いつしか食料が置かれるようになっていた。
状況を見かねたウサギがこっそりおいたものだが、クマがこれを食べることはなかった。
それでも小さなクマを救おうとするウサギは食料を置き続けた。
ちいさなクマは衰え、ある日、ついに倒れた。
クマは内心喜んだ。これでおばあちゃんのもとに行ける・・・。
この様子を窓から見ていたウサギはいそいで家に駆け込み、意識がないクマを必死で看病した。
柔らかい布団に寝かせ、温かいスープを飲ませた。
うっすらと意識が回復したクマの目にウサギの後ろ姿が見えた。
クマの目には、ウサギの耳が天使の羽に見えた。
クマの容体が回復したと見たウサギは、クマが目覚める前に立ち去った。
目覚めたクマは、助けてくれた人を探そうと、メガネをかけたまま玄関を出た。
視力が合わないので、そこに置いてあった食糧につまずき転んだ。
その拍子にメガネが外れて地面に落ちたので、おばあちゃんのメガネは壊れてしまった。
ちいさなクマにとっては、おばあちゃんとの唯一の思い出である。
おばあちゃんクマが死んでも泣かなかったクマは、壊れたメガネを見て初めて泣いた。
とても長く、大きな声で泣いていたので、その声は周囲の森に響き渡った。
しばらく泣いてからふと気が付くと、森の中からすすり泣く声が聞こえてくる。
クマは目をこらしたが、視力が弱っているので誰が泣いているのか見えない。
クマを意を決して、すすり泣く声に向かって歩き出した。
歩き続けるなかで、弱っていた目は元に戻った。
泣く声に近づき、その目でよく見てみると、すすり泣いていたのはウサギだった。
ウサギはちいさなクマが涙する姿に悲しんでいた。
この様子を見たクマはすべてを悟り、ウサギに手を差し伸べ言った。
「きみはずっとぼくのそばにいてくれたんだね。」