崩壊と創造編⑤

 空腹への考察

 断食の必要性や効果を知りたいなら、一度断食をしてみるとよいでしょう。なにごとも体験することは重要です。しかし、断食の結果は神へ疑問を持たせ、むなしさと不安が心をよぎるだけです。

 食べ物があるのならば食べれば良いのです。食べて、体を休めて、人のために働くことです。お腹が減れば、肉体は食物を得るため臨戦態勢に入り、怒りの感情に入りやすくなります。

 イエスには食べられなかった時期が確かにあります。その時、肉体は食糧を求め怒りをはじめとした数々の感情に囚われていたはずです。そのとき、イエスは肉体の反応を押さえつけようとしたでしょうか。肉体がなくては、霊が地上で活動できないのならば、肉体の自然な反応を無視してはならず、きちんと管理しなければならないと考えるのが道理です。

 霊主肉従という言葉がありますが、これは正しく理解し運用しないと、誤解と危険な思想を生む可能性を帯びているのです。