神と仏編㉞

A「私にとって、魂の貴重な教えである真理を学び取るために課せられる試練は、軍隊の訓練に等しいものがあると思います。言ってみれば、日常生活の時点で有事の中にあるのと変わらないのです。したがって、苦しみを乗り越え、真理を学んでいくには、軍隊におけるサバイバル術が必要になると考えています。」

B「たしかに、飲まず食わずの生活を強いられているあなたがそのように考えるのは無理もありません。あなたは地上で生活する間、自分の体を守らなければならない。同時に、子供も守っていかなければならない。」

A「ある軍隊の特殊部隊で豊富な実戦経験がある隊員が言っていました。『戦争は3日で終わらない。踏ん張らなければならないときは限界を超えて踏ん張るが、休めるときは、特に睡眠をとれるときは徹底して眠ることが大事です。そのためには休む環境を整えることです。空腹をある程度満たし暖を確保したなら、次に精神面でリラックスするため頭を空にするよう努めます』。」

B「まずは肉体をケアするのですね。肉体は魂が地上で体験を得るために必要なのですから、その姿勢は当然です。肉体をケアしたら、次は精神を休ませる。こうして、魂と肉体のバランスを取っていくのですね。」

A「日本とアメリカの部隊の違いについて、ある隊員は語りました。短期決戦では間違いなく日本の部隊の方が強いそうです。しかし、短期決戦が何度も続くとなると状況は変わってきます。短期決戦を繰り返した後で疲労困憊している日本の部隊に対して、実戦経験が豊富なアメリカの隊員は平然としているのです。

 優秀な部隊ほど、休めるときは徹底して休んでいます。休むことを中心に部隊の行動計画を組み立てているといってもよいでしょう。緊急性を伴う事態が生じたときに、部隊が疲労困憊していてはパフォーマンスが落ち、いざというときに頑張ることができません。」

B「いつ休むべきか、またはいつ踏ん張るべきかについては、部隊の意思決定の優先順位に基づくことかと思います。すなわち、そのタスクが任務の役に立つかどうか、次にチームの役に立つかどうか、次に自分がどのように役に立つか、ということです。」