開拓編⑧

 私たちがおぼろげながらもイメージする神に私たちは忠義を尽くします。神の偉大な設計なしでは、私たちはこの地上で肉体を有することなどできなかったからです。

 この忠義の尽くし方は人それぞれですが、物質に必要以上に利益を求めていては尽くせるものも尽くせません。物に窮乏し、困惑し、苦しめられてはじめて地上で神の存在に気づくことができるのです。もはや自分の努力ではどうしようもない、このような状況に追い詰められてから、人の魂はようやくその長い眠りから目を覚ますのです。

 必要な物はすべて身の回りにあり、欲しいものはすぐに手に入るような状況、すなわち、物に利益を求めていては人はその環境に居座り続けます。同時に、神へ謙虚になることなど決してありません。謙虚にならずして、どうして忠義を尽くすことができるでしょうか。