開拓編⑦

 皆さんは、この地上に生を受ける時、霊の成長のため貴重な体験を得るために肉体を得ました。霊に反応し、その指示を受け行動に移すことができるというこの肉体が今日の形にまで進化するためには、100億年以上の歳月を必要としました。

 このような肉体は、単なる道具でありやがて滅び去る有限な物質だとしても、そこに宿った霊に管理義務が生じることは疑いようがありません。そのような肉体に対し、肉体的あるいは精神的な侵害が目の前に迫るとき、そうだとわかっているにもかかわらず、そこに無防備に座し続けるのは現実的ではありません。肉体の管理責任の放棄とも言えます。

 肉体への迫害の危険が迫っているのであれば、対抗措置を図る必要があります。そういったことは警察官に頼むのではなく、その場にいる自分が行わなければなりません。自分で自分を救うのです。ナイフや銃でもって肉体を滅ぼそうとする者や、その口から出る言葉を凶器として信念を崩壊させようとこちらに向かってくる者に対して、真理を説いても無駄なのです。ナイフで刺されて、霊が体験を得るための貴重な媒体である肉体を失って終わりです。

 目の前でナイフを振り回す人がいたら、まず逃げなさい。その場から一刻も早く離れなさい。自分を守るのです。それができなければ、あらゆる損失を覚悟して立ち向かい、相手を無力化しなさい。

 この際、自分を守るという目的以上に、過剰に相手を攻撃してはなりません。過剰防衛とはなかなか表現に優れた言葉です。