神と仏編⑲

 言語や文化の違いが私たちを隔てるのではありません。私たちを隔てるのは霊の差です。

 人の痛みがわからぬ人間は、あなたにとって外国人です。彼らと意思疎通を図ることは不可能に近いことです。言葉が同じであれば、痛みを知らぬ者同士でも言語は通じますが、痛みの認知能力に差があっては、すなわち魂の成長度に開きがあっては決して分かり合えることはありません。

 しかし、そんなあなた自身も、あなたより痛みを知ることができる誰かから見れば異邦人です。魂の外国人であるあなたを導くには、誰かの痛みや犠牲を必要とします。

 そのような経験を経て地獄の奥深くから這い上がってきた者たちの祈りには、その経験なく高級界に至った魂達の祈りには含まれない何かが含まれていると言われています。その何かを得ようとして、地獄の底へ降りることを希望する高級霊がいますが、その困難性から許可されることは少ないのです。