神と仏編㉗

A「いかに知り合いといえど、その人が私よりも肉体的な遊行に興じているのを目の当たりにすると虫唾が走ります。私がいかに霊的知識に触れているからといって、肉体の欲求がなくなるわけではありません。おなかは減りますし、性欲も高まります。」

B「人間が肉体を通して得るすべての物的体験は、その人間に必要だからこそ神が与え賜うのです。そして、霊的知識を多少なりとも得ている者は、その身を引いて、他人にその物的体験の機会を譲らなければなりません。人が体験するその機会を奪ってはなりません。多少なりとも霊的知識を得ているものは、常に自分を犠牲にする行動を選び続けなければならないということです。」

A「その体験を譲ることで犯罪につながることになってもでしょうか?」

B「あなたがそこまで予見することができて、それでいて放っておいたとしたらそれは罪深いものです。犯罪を防止することができる場合や、誰かが悲しむのを未然に防止することができる場合は、それはあなたに課せられた使命とも言えます。」

A「どんな過激な手段を使ってでも止めるべきでしょうか?」

B「あなたが霊的に責任を負うのはあなたの行動に対してのみです。あなたがその時に考えられる手段のうち、あなたの良心が許す範囲の行動を取ることです。それでも止められなければ、その後にその行為の責任を取らされるのは、それを行った張本人です。」