償いと試練編②

 

 そこで彼の自我は、試練の場である地上において、彼に必要な試練を御父に求めました。他の手段では絶対に得られることがない、進化に不可欠の葛藤と試練を求めたのです。

 これは、地上の試練によって自我を苦しめ、御父の子らが言うところの浄化の炎によって、己の悪の部分を焼き払うことを意味します。

 彼が向上進化することによって、御父に近づきその栄光の一端を垣間見ることで幸福が得られるよう彼のために配慮し提示されたものは、彼の自我にとって必要なものがちょうど足りるよう計算され尽くした試練でありました。

 それは同時に、試練であるだけに挫折の危険もありました。

 そこで、我が子を愛する御父は、彼を教え導くことを使命とした別の自我に彼を補佐させることにしているのです。

 その補佐する者は、彼を熟知し、彼の成長を願い、彼とともに歩みを進める者です。

 その補佐する者には、さらに補佐をする高い者がおり、その高い者にも補佐がいるので、彼は決して独りになって取り残されることはありません。

 こうした霊の向上進化を目的とした補佐制度は、御父の愛の偉大性を象徴したもののひとつであるといえます。