開拓編⑪(葛藤の章)

 真理の開発途上にあるあなたの心には、いまだ神の采配への疑念が根深く残っています。だからこそ、日常的に訪れる憤りへは、その肉体の欲するまま、その苦しみを発散する方法を選択しがちなのです。

 ここまで家庭環境が悪化し、こちらの損害はもとより手の打ちようがない状況となり、進展に改善が見られないのであれば、これまでのやり方を変えてみてはどうでしょうか。これまで彼女の言動に腹を立て、恨み、憤ってきたのであれば、そのような日陰の態度をとることによって状況が改善するという淡い期待に見切りをつけ、正反対の態度を取ってはみてはいかがでしょうか。

 つまり、無条件で彼女を許し、彼女を愛し、彼女と仲良くし、彼女の行いについては、それによって及ぶであろうあなたへの損害や批判を顧みず、彼女を7回許すことを7度繰り返してみてはどうかということです。

 労功せず事態が改善しないのであれば、それはそれで良いのではないでしょうか。少なくとも、人を恨みながら倒れるよりは楽なのではないでしょうか。